強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
「どういう意味ですか?子供だって言いたいんですか?」
「そんなことは言ってないよ。でもフレンチよりこっちでしょ?」
頬杖をついて、優しく微笑む瀬能さんは、今までの意地悪な笑みには見えず、私も小さく息をはくと、瀬能さんをみた。
「そうですね」
諦めにもにた気持ちでパタンとメニューを閉じた。
私が大好きなオムライス、瀬能さんはエビフライを頼むと私は瀬能さんにもう一度疑問を問いかけた。
「どうして私なんですか?瀬能さんんだったらどんな美人さんでも選べるでしょ?」
「じゃあ、優里香ちゃんはどうして俺じゃダメなの?」
逆に聞き返されて、私は言葉に詰まった。
「どうしてって……私は何も知らないから……」
「だから、お互い知っていこうっていってるだけでしょ?」
私の問いには答えることなく、瀬能さんは真っすぐな瞳を私に向ける。