強引な副社長との政略結婚は甘すぎます

「それで?翔太郎さんの本当のお母さんは?」

「まだ4歳だった翔太郎さんを置いて、家を出て行ってしまったんだよ」

「そんな……」

「まあ、ここからは翔太郎さんじゃなければわからないが、父親と息子はお互いを憎むようになってしまってな。それを見かねた健次郎さん、まあ、すなわち二人のおじいさんがこの計画を実行しようとしたんじゃ」

「そうだったんだ……」

「翔太郎さんは、いつもどれだけ頑張っても認めてもらえない葛藤から、社長の座を絶対とることを目的に生きてきたし、凛太郎君は完ぺきな兄へのコンプレックスでな……」
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