強引な副社長との政略結婚は甘すぎます

おいおい、そんなところへ孫を行かせたのか!
そんな事を思わないでもなかったが、時より見せる翔太郎さんの弱さや影の理由が分かった気がした。

「健次郎さんも、自分のしてしまったことが、こんなことになって責任を感じておってな。なんとか翔太郎さんに幸せになってほしい。そう思ったのだろう。わしもお前を巻き込んで悪いとは思ったが、お前は根っからの普通の子じゃろ?この複雑になってしまった状況をなんとかできるんじゃないかと思ってな……」

普通の子って……。
お金持ちには珍しいの?


「優里香、すまなかったな」
初めて謝られて、おばあちゃんにも理由があったのだとわかり、私は小さく息を吐いた。

「もういいよ」

「それで?どうなってるんじゃ?弟の方も出てきてしまったじゃろ?」
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