強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
表面上というか、とりあえず私はこの状況で、実家に帰ることも翔太郎さんを放置することもできず、なるべく顔を会わせないように生活をしていた。


そして、この結婚の期限が迫ってきているのも事実だった。

翔太郎さんが私を振り向かせるための期間は、半年と決められていたらしい。
そしてその期間が過ぎても、私が翔太郎さんの事を思えなかったら今度は、瀬能さんにチャンスがまわってくるというなんとも、すごい壮大なゲームだ。

瀬能さんも仕事が出来ると聞いたし、どちらが社長の座についても問題がないのかもしれない。


私は小さくため息をついて、みそ汁をかき回すてを止めた。

翔太郎さんは、自分を好きにならせるというミッションはクリアしている。私はまんまとその罠にはまり翔太郎さんの事を好きになってしまった。

でも……。
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