強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
翔太郎さんは誰も愛さない。
それならば、私は一緒にいられればそれでもいいのではないか?そんな事すら思う。
一緒にいられれば幸せかもしれない。でも本当に耐えられる?
いろいろな考えがグルグルとめぐるが、私は一つ決意を新たにした。
その決戦の日は、あいにくの雨だった。
私は緊張して、キリキリと胃が痛むのを、なんとかしようと胃薬を流し込んだ。
「優里香、どこか悪いのか?」
本当に心配しているかのように見える、翔太郎さんに私は曖昧に微笑んだ。
決意をしても、毎日過ごす中でぶれる気持ちがないと言ったらうそになる。
でも、今日、半年の期間の結論を伝えなければいけない。
「翔太郎!行けるか?」
入ってきた晃さんも、複雑な表情で私と翔太郎さんを見た。