強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
本当の結婚をもう一度
あの日以来、翔太郎さんは今まで以上に仕事に打ち込んでいる気がする。

土曜の今日ですら、朝起きたら翔太郎さんの姿はもうなかった。

きっとトップになるためには今以上の努力が必要なのかもしれない。

今の私にはそんな翔太郎さんをサポートするだけだ。

今度こそ期間限定だ。

きちんと正式に後継者として決まれば、私の役割は終わりだから。

切なくなるけど、騙されて憎みたくても、やっぱりできない自分はバカだな。そう思う。
けれど好きになった人の幸せを願えるようになっただけ、きっと成長したと思う。

そんな風に思う自分が少しおかしかった。


お昼を過ぎ、洗濯日和の空をぼんやりと眺めながら、お昼どうしようかなそんな事を考えていた私は、突如なったインターホンにビクっとしてドアを見た。
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