強引な副社長との政略結婚は甘すぎます

「優里香?」

驚いたように言われたその言葉に、私は「え?」と声を出した。

そっと私の頬に触れた翔太郎さんの手に、自分の手を重ねる。

「嫌?」
意外な言葉に、私は首をかしげた。

「なんで?」

「泣いてる……」
その言葉に、私は初めて自分が泣いていたことに気づいた。
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