強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
『でもあれだけ怒っていた優里香も、翔太郎さんの魅力に負けたってところかしら』
気楽な母の言葉に、
『いえ、優里香さんが私の誠意をわかって頂けたお陰です。本当に素敵なお嬢さんです。これから二人でより良い関係を作っていけると思いますよ。お父さんとお母さんよろしくお願いします』

やられた……。

ようやくこの状況を理解し、私はギュッと手を握りしめた。
笑い声が溢れるこの状況に、私は怒りでどうにかなりそうだった。

こないだの翔太郎の言葉も、すべて演技だった事に今更に気づいた。
翔太郎が腹黒だって事を、少しはわかっていたはずなのに……。

まんまと騙された自分が許せなかった。
ちょっと見直したのに!
ムカつく!
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