強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
家政婦って……何してたの?
空っぽの冷蔵庫と、立派なコーヒーメーカはあるのに、コーヒー豆の無いキッチンに私は小さくため息をついた。

話をするって言ったけど……。いつになるかわからなさそうだな……。

真剣にパソコンに向かう翔太郎を見て、ちらばった物を片付けながらどうしようかと考える。

「あの……。ちょっと買い物に出てきてもいいですか?」

「え?ああ、悪い。また集中してた。ちょっとこっちきて」

手招きをされ、私は大人しく翔太郎の少し離れたソファに腰を下ろした。


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