【短】宣戦布告なら、受けて立つけど?
「はー…」
俺は溜息をつく。
俺が心配なのは、何時だって姉貴のことだった。
いや…過去形じゃなくて現在進行形ではあるけれど、今はその心配が二重に増えているから、厄介なんだ。
そこへまるで紘汰と入れ違いになるように、見知った顔が現れた。
「あ…陽菜さん…」
「お。凪月じゃん。何?紘汰とじゃれてんの?あんた達何気に仲良しねぇ」
「…別に。そういうんじゃねぇし…」
「あたし、素直なコの方が好き」
「ハイ、ソウデス」
「よぉし。いい子いい子」
ぽんぽんと肩を叩かれ、自然とそこが熱くなるのを感じる。