プロポーズは突然に。
せっかく仕事が早く終わったのだから、食材をまとめ買いしておこうと思い、日下さんにお願いしてスーパーに寄ってもらうことにした。
隣の律くんに目をやれば、何やら真面目な顔で仕事の電話をしているようで…ホッとした。
…良かった。たかだかスーパーで買い物するのにボディーガードするとか言われたらどうしようかと思ってたから。
通話中の律くんを横目に、車を降りる。
今日は…二人分のご飯を作ろう。
だって、彼は忙しいのにいつも私の為に早く帰ってきてくれてるんだから。
だから、ご飯を作ってちゃんとお礼を言って、それで……
珍しくそんな素直な気持ちを胸に、スーパーの入口へと向かっているときだった。
「─────あれ?もしかして桃華?」