あの日の約束
それぞれの思い

美輪春乃

ーキーンコーン カーンコーンー

急いで教室を飛び出し、階段を駆け下りて、
校門へ走った。
そこにいるのは……

「大輝兄ちゃん!」
「おお、春乃おかえ ぐぇっ……!」

思い切り大輝兄ちゃんに抱きついた。彼は大学三年生で、私のいとこで


。:゚*好きな人*゚:。


「今日大学休みだったの?」
「あぁ、だから春乃と飯でも食いに行こう
と思ってな」
「ほんと!?私ハンバーグがいい!」
「よしっ。行こうかっ」


私たちはファミレスに行って、
近況報告などしながら食事を楽しんだ。


「そういえばお前彼氏いんの?」

「そんなのいないよ。だって……」

私が好きなのは

「だって?」
「大輝兄ちゃんには関係ないじゃない!」
「まぁそれもそうだな」

そう言って彼はまた熱々のグラタンを食べはじめた。私はその時、彼のあっけらかんとした返事に胸を痛めた



*・゜゚・*大輝兄ちゃん。*・゜゚・*
*・゜゚・*私はあの時の“約束”覚えてるからね*・゜゚・*

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