美魔王さまと結婚したなら
つい、二週間前に義兄ジェイドが共に父と一時来日していて、我が家に来てこの部屋を見た時に約束してくれた。
「もう、服は要らないね?玩具も最初は遊ばないもんね?ちょっと買い物全力で控えさせるわ…」
あまりの量を見て、そう約束してくれた。
そんな兄は赤ちゃん向きの絵本を二冊置いていった。
カラフルな絵本は見ているだけでウキウキする感じだ。
これは、いいものを貰ったと子供部屋予定の本棚に入れておいた。
そんなこんなで、現在も増え続けているものの物の増加スピードが緩くなってホットしている夏美だった。
そんな父は今回の帰国に際して頼んだ妊娠線ケアクリームをたっぷり購入してくれたので、現在遠慮なく使わせてもらっている。
また、可愛いマタニティウェアとマザーズバッグを今回は夏美に買ってきてくれた。
英国で貿易商社を営む父は、センスが良く、数回会ううちに夏美の好みを完全把握して、赤ちゃんグッズ以外もちょこちょこ買ってくるようになった。
「そんなに物はいらないよ?」
そう言ったが、父は
「今まで何もしてこれなかったから…。これは今までしたくても出来なかったことをしていると思って受け取って」
少し悲しそうに告げる父に、私は頷く事でしか返せなかった。
なので、今は少し落ち着いて私にも割合が増えている感じだ。