美魔王さまと結婚したなら
父は、僕に溢れんばかりの愛を注ぎ、忙しくとも学校行事には必ず顔を出し、どうしても出れない時はとても申し訳なさそうに謝る。
そんな、とても愛情深い人だ。
おかげで俺は人並みの人生を送れるようになり、その後問題なく歩んでいる。
感謝してもし足りない、だからこそ。
そんな父の血を受けた子が居た事には感謝した。
だから、義理の兄妹というのを抜きにしても夏美の事は今後もサポートしていくつもりだ。
主にこの、愛する者へ暴走しやすい父の舵取り面で…
「男女の双子なのか!それはAmazing!」
そう、僕が返せば父もニコニコと
「そうだろう!そうだろう!だからやはり服を!」
と言う父をさりげなく誘導した。
「それなら、男女で遊べて持ちやすい色違いのこんなのはどう?」
僕はベビーカーに付けるおもちゃを提案した。
可愛らしくカラフルな色使いの商品だ。
「あぁ!ジェイドそれはいいね!二人一緒に遊ぶ姿は絶対にcuteだね!」
そう言うといそいそと、買うことにしたらしい。
よしよし、服は回避と…
父が会計に向かう横で、僕は日本の夏美に今回買ったものを写メ付きでメールした。
すると、半日後仕事も終わった夜に返信がある。
「それはちょうど探してたところだったから、お父さんにありがとうって伝えて!そして、出産は予定日の二週間前帝王切開でする事になりました」
との連絡が!
どうやら、僕と父はあと一ヶ月ほどで伯父と祖父になれそうです。