美魔王さまと結婚したなら
ババーンと父、襲来する
母子手帳も二冊貰い、つわりも相変わらず眠気だけで済んでいて休みながら仕事をする日々を送っている私。
そんな穏やかな日々に騒がしいお客様到来。
バーンと事務所の扉を開けて入ってきたのは、高身長にブロンドヘア、私と同じオッドアイを持つ実父エドワードだった。
「夏美!!相変わらず僕の娘は可愛いね!」
その長い足を生かして、あっという間に詰め寄った父は椅子に座る私を抱きしめて言う。
相も変わらず、私の父は私バカである。
しかし、現在は少し変わったよう。
「はーい、Twins!じいじですよー」
私に会うとお腹の双子に話しかけるのを忘れない。
ちなみにこの父、先週もイギリスからかっ飛んできたばかりである。
「お父さん、忙しいって言ってなかった?」
思わず眉を寄せて聞けば
「夏美!僕ね、夏美の出産まで仕事の拠点日本に移したの!今日からTwinsが産まれるまで、僕日本に住むからね!」
なんだってー!?
お金もある大人の行動力を侮っていた私だった。
私は父の、こうとなった時の行動力をすっかり忘れていたのだった。