美魔王さまと結婚したなら
この支社巡りさえ済めば、僕は夏美の産む孫を見るまでバカンスなんだよ!とニコニコ言っていた。
倉持さん曰く
母の麗蘭の死を知ってからは、その命日前後三日以外では休みという休みを作らず仕事に没頭してたとか…
聞いた時は余りの仕事人間振りに驚いたものだ。
それが、私と会うようになってから月一で日本に来てた。
その上今回は初孫が引き金となり、実務を離れて長期バカンスに出ると言い出した父エドワードに、私の祖父母はかなりの安堵を抱き、快く送り出したのだとか。
父の両親である侯爵夫妻には、なんとスカイプでテレビ電話してお会いした。
私の瞳の色を見るなり
「oh…!my granddaughter!!」
そう、叫ぶ祖父母は明らかな西洋人で似た所なんて見つけられないと思った。
しかし、祖父の瞳は父と私同様の淡いブルーとグリーンのオッドアイ。
確かにこの瞳の色は、父の家系の直系を意味していた。
その後も度々父が私の元に来る度に、通話していた。
しかし、私の英語能力はかなり低く、父の通訳無しには会話が出来ない。
少々の情けなさを感じていた。