生徒だけど寮母やります!3


とかいう会話をして


千冬は泣く泣く学科授業に向かう彼に別れを告げて教室を出る


その際、先程の生徒と同じく学科授業に向かう弥隼に後ろからポンと肩を叩かれて

「お疲れ」

「お疲れ、弥隼」


軽く挨拶を交わして寮へと向かった



みんなが学科授業に向かう中ひとり寮へ帰るというのはこんな感覚なんだろうかと、景の気持ちになってみたりする


いや、帰って自習をするよりよっぽど、あの男たちの世話をする方が大変だろうな

かくいう自分もそのうちの1人なのだが



昇降口までそんなことを考えながら歩き下駄箱まで辿り着くと、上履きからローファーに履き替えようとした千冬の目の前を、物凄いスピードの何かが駆け抜けた



「...........」



あれ

いま寮母さんのことを考えてたら本人が目の前を駆け抜けていったような


幻覚......?



意外と自分も夏休みが明けて疲れてるのかも.......


寮母さんにしては俊敏だったし




と思ったが



「待て笠上景ーーーー!!」

「寮母ォォォォオアア」

「逃げてんじゃねーー!!」



その後を追うように大勢の男たちが景の名前を叫びながら、猛スピードでこちらに向かって走ってくるのを見てしまった




____________!?


寮母さん何したんだ!?
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