生徒だけど寮母やります!3
現在魔術科2年生はこの話題で持ちきりだ
「うまく行くわけねーよなぁ?署名した妖術科の生徒は妖術科全員の恨み買って四国の妖術結社に流刑なんだろ?あー恨みなんて買わなくても修学旅行がそんなんだったな......」
というあまりに酷い作り話をするのは勿論、たった今登校したライだ
「なんて酷いこと言うのライ、爽馬が聞いたら泣いちゃうよ!?」
景が真剣にライを叱ると、ライは「どっちにしろアイツにとってこのままじゃ修学旅行は地獄だろ」と肩をすくめる
「火野君おはよう」
「おはよう月沼」
「あんた昨日今日ゴミやなほんま」
「俺より結斗だろ」
さらっとライにゴミ呼ばわりされた結斗は「流刑は言い過ぎだよ」と微笑むと
「でも、昨日はごめんね景ちゃん。妖術科に追われて嫌な思いをしたよね」
シュンとしながら謝った
「結斗いいってば。昨日から何度も謝りすぎだよ。署名には驚いたけどね。魔術科でも結斗を庇いきれそうにないよ」
至って正直な感想を述べる景に、周りで聞いていたらしいクラスメイトが頷く
学級委員長の果子は腕組みして結斗に笑いかけた
「5組と6組にも恨まれつつあって、学年でウチのクラスだけ孤立しそうですほんと。魔界Barの成功が嘘のように、関わるまいとする姿勢がとても悲しい」