生徒だけど寮母やります!3

視線で女子Aを振り返ると、彼女は顔を青ざめさせ「うそ.....」と目を見開く



タタタタタタッッ

階段を駆け上がる音が聞こえたかと思えば、次の瞬間には男子生徒はもうすぐそこにいて


相生はこともあろうか、冤罪を被る覚悟で彼女の方を掴むと、力任せに階段に座らせ、その上に覆いかぶさるようにして顔を近づけた




「何してるんだお前!」


男子生徒が女子Aに覆い被さった相生の後ろ姿に怒鳴る



驚きのあまり固まる女子A


彼女からゆっくり離れると、相生は手の甲で口元を拭いながら振り返り


「あ?」

とケンカを売るような視線を向けた



その表情はまるで、獲物を横取りしようとする敵に向ける獣のそれだ




困惑した様子の男子生徒


そんな彼の目つきが変わったのは、チラリと後ろの女子Aを見てからだった



「え、木村さん!?お前.....木村さんに何したんだ!!」



こうして相生は、男子生徒によって男子寮Aの寮母、そして教師たちにチクられ



それを抵抗するでも言い訳するでもなく、されるがままに受け入れたのである

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