生徒だけど寮母やります!3


「何今パーティって言った?」
「パーティとか日本に実在するの」
「ゲームのパーティ?」
「ぼんぼん、このぼんぼんめが!」
「パーティってもうそれは女じゃん」


四方八方から勢いよく飛び交う支離滅裂な発言に対して、結斗はウッと言葉を詰まらせつつ

「ち、ちが」

と首を振る


そんな彼に対し、咲夜がどこぞやの姉御の様に問い詰めた


「何が違うってんだい」

「何もかも違うよ。パーティっていうのは、明日学校で開催されるLOSのことだよ」

「何それ」

「何それ」


ロサンゼルス?


ほとんどがピンとこなかったのに対し、咲夜は記憶をひねり出す様に

「あ〜.....あれだ、上級生が騒ぐやつだ」

どこか納得したように頷いている


結斗は唯一、微かな知識ながら知っていた咲夜に「あ」と笑顔を向けた


「そうそう、それ。“Last day Of Summer vacation” 通称LOS。言葉の通り夏休み最終日っていう意味で、高校生活の夏休み最後の日の夜に3年生の企画で3年生がメインに騒ぐパーティだよ。まぁパーティっていうか、これで夏休みの受験勉強疲れを一回吹き飛ばしてまた頑張ろうっていう景気付けかな」


わかりやすい説明に一同は納得して頷く



「3年企画かつ3年用のイベントなのに何で結斗が駆り出されるの」



爽馬が尋ねると、結斗は苦笑いしつつ答えた


「まぁ、参加は下級生でもできるんだ。出し物とかの内容が3年の身内ネタだったりしてあんまり面白く無いから例年下級生の参加は少ないけどね。で、毎年企画するのは生徒会を引退した3年生だから、生徒会の下級生は当日だけ手伝いに回るってわけ」


「じゃあ来年は結斗が企画するの?」


表情をパッと明るくした景に、結斗は笑顔で頷いた


「うん、やるかもしれない。例年主催長はバラバラで____今年は元書記だしね、必ずしも生徒会長がやるとは決まってないから分からないけど」

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