生徒だけど寮母やります!3

「いやいい、迷惑かけるし」


ちょっとやそっと教えてもらう程度ではどうにもならない、ということが言いたいのだろう

大切な時間を自分の勉強に付き合わせるわけにはいかないと、きっぱりと断る



しかしその言葉で、勉強すること自体に消極的なのではなく、人に迷惑をかけることに対して消極的であると気がついた咲夜は「ふふん」と嬉しそうな笑みを浮かべて相生の方へと体を乗り出した



「一番苦手な教科なに?」


「.....英語?」


「英語ね!じゃあ英語やろうよ。景、今勉強してるの英語でしょ?一緒にやろ!」


「あ.....うん、私も?」



咲夜の言う通り、景の手元にあるのは英語の教科書


相生をうまいダシに景と勉強する算段を取り付けるという賢い策に、ライは「は!?」と即座に反応した


「マンツーマンでやれよ」

「みんなでやるから面白いんじゃん。ライも入っていいよ」

「.....みんなでやる?」


勉強らしからぬ発言に怪訝な顔をした相生に対し、咲夜はへへんと笑って景の後ろから顔を出した



「英語の点数超あげてさ、先生に驚かれたら真顔の棒読みで『強姦を反省して謹慎中寝ずに勉強しました』って言うんだよ」


「おお、どきついイヤミだね!」


振り返り、咲夜と嬉しそうに顔を見合わせる景


「でしょ!」

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