生徒だけど寮母やります!3
分かりやすい説明に「そうだったのか.....」と呟いた景は、尚行きたくなる気持ちを自覚した
すると後ろから
「誰がLOSに行きたいって?」
と低めの声に肩を抱かれる
「げ、ライ」
厄介なのに見つかったと、素直に嫌そうな顔をする景の顎を優しく持ち上げて
彼は言い聞かせる様に囁いた
「行ってもいいけど絶対に九雷から離れるなよ」
「また大袈裟な.....」
てかそんなに心配なら自分も行けばいいんじゃん
と言おうか言うまいか迷っているうちに、咲夜が「でも自分は行かないんだ」と軽く笑う
それに答えたのはライではく爽馬だった
「だって僕たちうっかり女子の先輩たちに近づきでもしたら生きて帰れないし」
「あっ」
景は記憶の彼方の思い出を引っ張り出し声を上げる
お忘れだろうが入学したての頃
彼はリンチのごとく妖術科の先輩の女子たちに囲まれて、ズルズルとランチへと連行されていた
あれはきっと彼の中に大きなトラウマを残したに違いない
爽馬は景を見て微かに微笑むと
「でも景が行くなら僕は行く」
と、自分はライとは違うことをアピールした