生徒だけど寮母やります!3
「ちょっと氷の爽子。アイスみたいな名前しといてちっとも表情が甘くないわね。笑いなさいよ」
ブツブツ言いつつも瞬時に笑顔に切り替えてパチンと指を鳴らすプロデューサー有姫
「次!」
続いて登場したのは上品で艶めかしい、とても高校生には見えない大人の雰囲気が漂う女性だった
「お次は色仕掛けで頂くあなたの血が至高の美酒。魔性のサキュバス王女、結子!」
もはやプリンセスどころか王女にまで出世している結子は景に対して手を上品にヒラヒラと振り、結構設定に乗ってくれているようだ
「ヴァンパイアなの?サキュバスなの?」
そんな疑問を思わず口元でこぼしつつ、景もハハと笑って手を振り返した
「4人目行くわよ!私の心はあなたしか読めない。世界を照らすフツーのプリンセス、日向!」
「ツッコミが間に合わない」
そんな二度目ましての日向ちゃんも、景と目が合うと恥ずかしそうに顔を赤らめて必死に何かを伝えようと目を見つめてくる
おそらく一度女体化して景と文化祭を回っていることを口止めしておきたいのだろう
______大丈夫
その心、読めた。
景は右手でオッケーサインを出しつつ軽く頷く
これで残るは
「最後のひとりを紹介するわ!」
あの人のみとなった