生徒だけど寮母やります!3
「え......ほんと?」
その言葉に女子生徒は小さい声で反応する
「ええ。あなたが3年生だから、今日ならLOSの会場にいるかもしれないって探しに来たらしいけど、会えてない?」
「う......うん。会ってない」
「そう。もしかしたら今も探してるかもしれないわ。会いに行ってきてあげなさいよ」
有姫は微笑みながら、綺麗ギャル相生の背中をポン、ポン、と叩く
もちろん女子生徒のことなど探してもいない彼は、有姫によってでっち上げられた恥ずかしい己の姿を想像して絶句した
「おい嘘だろ......?」
状況に追いつけていない相生に反して女子生徒は嬉しそうに笑い、軽やかにステージを降りる
「ありがとう、彼探してくる。あなた名前は......?」
「波屋有姫よ」
「ありがとうアキさん」
次いで彼女はステージ上のライを見上げると
「あなたも、このクズに一発見舞ってくれてありがとね」
「......」
駆けるように相生を探しに出かけた