生徒だけど寮母やります!3
_______まだ言うかこの男
そんな全員の視線も、何処吹く風
瀧居がライを見る目は意外にも、自分にビンタを見舞った人を見るそれとは程遠いほど穏やかだ
「君、女としてアイツの味方をしたつもりかもしれないけど、これでよく分かったろ?彼女はアイオイを追いかけてった。浮気をされた上に逆ギレされて......ほんと参るよね」
はは......と笑う瀧居の顔は、真実を知らなければ騙されてしまいそうなほど清々しく切なげで
余計頭にくる
「このスカポンタンスカポンタンスカポンタンゴミゴミゴミ死ねゴミ死ねゴミ死ねゴミ」
拳を固く握りしめ、口の中で声を抑えて瀧居を罵倒する鈴菜
その目の血走りは抑えられないでいる
今までずっと黙っていた市河が、ここで瀧居に向かって口を開いた
「それは何か、理由があるんじゃないですか。彼女さんが相生君を選んだ理由が」
「それはもちろん、この光景を見て俺が他の女の子に取られるかもしれないと思ったから、強がったんだよ」
「本当にそうでしょうか?」
「じゃあ......他になんの理由が?......大体、そうじゃなきゃあんなロクでもない男を選ぶわけがない。謹慎中の身でありながら女を探して寮を抜け出す時点で程度が知れてる。不誠実で頭の浅い男としか言いようがないよね」
瀧居の言葉に
この場の空気が一気に険しくなる