生徒だけど寮母やります!3

冷たい視線を浴びていた咲夜は、気づいていたのか踊りを止めると

「これはおめでたい音頭だよ」

ライとルークに向け親指を立ててドヤる



「斎藤が試験監督はめでたくねーだろ」

「謹慎中のアイオが無事テストを受けれたことがめでたいんだって」



ライは肩をすくめると、よっこいせと立ち上がる


横に座るルークは、先ほどから(いつものことではあるが)やる気がなさそうな様子でずっと腰掛けていた先輩を見上げた



黒いスキニージーンズとラフなロゴTシャツを着た彼は気だるげに、咲夜が盆踊りでまわっていたソファにスリッパの音を立てながら近づく





「景ーーー」




そう



現在、共同リビングの一番大きなソファには

その全体を占領するように、ここの寮母である景が眠っているのだ


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