生徒だけど寮母やります!3
「「おかえりー」」
「「ただいま」」
「ちょっと聞いてよ結斗!」
いいところに帰ってきた!と、咲夜が景親衛隊・隊長の結斗に駆け寄る
「なに...?」
「ライが良からぬ企てをしてるんだよ。景と2人きりの夜の個人レッスンを!!」
「じゃあ俺も入ろ♡」
「来んな!」
結斗は食い気味に叫ぶライに目もくれず、「景ちゃん覚悟してね」とウィンクを飛ばす
「結斗なんのレッスンか分かってる...?」
「ん?恋のでしょ?」
市河は「どっから出てきたんだ」と呟くと
「違うよ数学のレッスンね」
正しく訂正した
結斗は「あぁ〜数学のね。いいね!」と納得した様子だ
「ぇ......」
これは結斗にも教えられる展開になりかねない
身震いする景をよそに、先程からずっと黙っている爽馬に市河が声をかけた
「補講お疲れ様」
「補講?」
労いに対して怪訝な顔をする爽馬
「え、補講してきたんじゃないの」
「してない」
「そ......そう」
......掴みづれぇ
市河は「はは」と笑ってから結斗に話を振る
「結斗もおつかれ。生徒会?」
「うん」
結斗は爽やかに微笑んで頷くと
「先生方と、修学旅行の話を、ちょっとね」
無邪気に笑ってみせた