生徒だけど寮母やります!3

「社会(妖術結社)とは」

首を傾げた市河の言葉に被せるように、景はソファの背に身を乗り出して手を挙げた


「はい先生、それでどこに旅行に行くんですか!いつ行くんですか」



先生と呼ばれた結斗は嬉しそうに微笑む

「いい質問ですね笠上さん。後者の答えは12月の頭。一般的な修学旅行シーズンに行きますよ」

「キモ。水穂かよ」


担任を彷彿させる結斗の口調に嫌悪感を示したライが

「で、どこ」

とその先を促す



「気になってんじゃんー」

景がニヤリと笑って、彼の腕をツンツンと突くと彼は不機嫌そうに「馬鹿にすんな」と景の鼻をつまんだ



「いちゃつかないで。大事な発表の瞬間だから」

咲夜が冷めた口調でライを制す



結斗は微笑みを崩さずみんなを見渡すと

少し溜め気味に発表した





「行き先は......アメリカ、カリフォルニア州だよ」




< 91 / 115 >

この作品をシェア

pagetop