生徒だけど寮母やります!3
「社会(妖術結社)とは」
首を傾げた市河の言葉に被せるように、景はソファの背に身を乗り出して手を挙げた
「はい先生、それでどこに旅行に行くんですか!いつ行くんですか」
先生と呼ばれた結斗は嬉しそうに微笑む
「いい質問ですね笠上さん。後者の答えは12月の頭。一般的な修学旅行シーズンに行きますよ」
「キモ。水穂かよ」
担任を彷彿させる結斗の口調に嫌悪感を示したライが
「で、どこ」
とその先を促す
「気になってんじゃんー」
景がニヤリと笑って、彼の腕をツンツンと突くと彼は不機嫌そうに「馬鹿にすんな」と景の鼻をつまんだ
「いちゃつかないで。大事な発表の瞬間だから」
咲夜が冷めた口調でライを制す
結斗は微笑みを崩さずみんなを見渡すと
少し溜め気味に発表した
「行き先は......アメリカ、カリフォルニア州だよ」