犬猫カップル‹時々猛獣›~番外編~
身長141cmと小柄な俺の彼女は、男が前に立ってると隠れて見えなくなってしまう。
だから前に男を立たせないように、
なるべく接触しないようにと言ってるけど

「やだ」

「え、」

「何でそんなこと楓に決められないといけないわけ?」

「いや、だって危ないから」

「危ない奴に言われたくない。」

ふいっと顔を背けられた挙句、イヤホンもして俺を完全に拒否してきた。
こうなったらもう俺の順番は終わったから
再び巡って来るのを待つしかない。

でも待ってる間に詩多は眠ってしまった。


「軽...」

抱き上げる時はいつも思う。
なるべく覚悟して抱き上げるけど、何度抱き上げても想像以上に軽いから余計心配なんだ。

ふわりと抱き上げられて、無意識にか俺の腕に掴まる詩多。
他の男にだって絶対、簡単に抱き上げられてしまうだろう。


もっと増量して欲しいのに......。



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