ダブル~私が選ぶのはどっち~
12
今日は草野主任が出張でやって来る。
どうも矢田君を同行させるらしい事は昨日聞いた。
やっぱり私は落ち着きがないように見えたみたい。
「吉川さん、大丈夫ですか?」
書類を届けに来てくれた石原さんにそんな風に聞かれた。
「今日ですよね、草野主任と矢田君が来るのは。」
ちょっと心配そうな石原さんの顔。
「でも私は個人的には二人に会えるのは楽しみなんですけどね。」
石原さんはわざと私にそんな事を言ってくれたような気がする。
何かあったら私に振って下さいという事なんだろう。
「でも私は一番庄司君と会いたいですけどね。」
石原さんは屈託なく笑った。
「私、草野主任や矢田君のように、苦労しなくても何でも出来てしまう男の人は苦手かも。庄司君はいつも一緒に頑張ろうって言ってくれたんです。でも結局、私は営業から外されてしまったんですけど、庄司君はその時も励ましてくれたんですよ。」
どうも矢田君を同行させるらしい事は昨日聞いた。
やっぱり私は落ち着きがないように見えたみたい。
「吉川さん、大丈夫ですか?」
書類を届けに来てくれた石原さんにそんな風に聞かれた。
「今日ですよね、草野主任と矢田君が来るのは。」
ちょっと心配そうな石原さんの顔。
「でも私は個人的には二人に会えるのは楽しみなんですけどね。」
石原さんはわざと私にそんな事を言ってくれたような気がする。
何かあったら私に振って下さいという事なんだろう。
「でも私は一番庄司君と会いたいですけどね。」
石原さんは屈託なく笑った。
「私、草野主任や矢田君のように、苦労しなくても何でも出来てしまう男の人は苦手かも。庄司君はいつも一緒に頑張ろうって言ってくれたんです。でも結局、私は営業から外されてしまったんですけど、庄司君はその時も励ましてくれたんですよ。」