ダブル~私が選ぶのはどっち~
次の日、私は出勤の準備をしながら自分なりに気合を入れ直す。

プライベートが仕事に支障をきたしてはいけない。

そこに私のスマホが鳴った。

-おはよう、琴乃さん。-

それは慎からのライン。

慎のことを思うだけで、ドキドキする。

私にこんな感情があるなんて正直新しい発見だ。

-おはよう。仕事頑張ってね。-

私はそれだけ返信するだけで精一杯。

素直な自分を認めるというのは、凄い事なのだと改めて思う。

「おはようございます。」

真新しい自分を感じながら、私は出社した。

「おはよう、吉川。良い顔しているね。」

早速、林主任が声を掛けてくれた。

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