ダブル~私が選ぶのはどっち~
そんな石原さんの声に送られて、私は会社を飛び出した。
外で林主任が待っていてくれた。
「今度の支社は本当の意味で新規開拓の土地になる。吉川には大変な事が多くなると思う。でもそれが分かっていて、上層部も吉川に任せる事を決めたんだ。すごい事だな。」
そして林主任は話を続けた。
「実は草野の名が一番に挙がったらしい。しかしその前に本社希望を出していたために見送られた。」
私は思わず動きを止めた。
「草野はもっと大きな役職で、本社へ追々迎えようという事になったんだ。草野の仕事も認められつつあるようだ。」
林主任はニッコリと笑った。
「将来の幹部候補生って事だな。」
草野主任の転勤はそんなに遠い話ではないだろう。
だからその時には、私は本社に居ない方が良い。
良かった…、素直に私はそう思った。
外で林主任が待っていてくれた。
「今度の支社は本当の意味で新規開拓の土地になる。吉川には大変な事が多くなると思う。でもそれが分かっていて、上層部も吉川に任せる事を決めたんだ。すごい事だな。」
そして林主任は話を続けた。
「実は草野の名が一番に挙がったらしい。しかしその前に本社希望を出していたために見送られた。」
私は思わず動きを止めた。
「草野はもっと大きな役職で、本社へ追々迎えようという事になったんだ。草野の仕事も認められつつあるようだ。」
林主任はニッコリと笑った。
「将来の幹部候補生って事だな。」
草野主任の転勤はそんなに遠い話ではないだろう。
だからその時には、私は本社に居ない方が良い。
良かった…、素直に私はそう思った。