ダブル~私が選ぶのはどっち~
私達はホームを歩き出していた。
「もう赤ちゃんじゃないよ。2歳半っていったら、もう口も達者で大変だよ。」
和華は育児休暇に入っていて、そろそろ会社に復帰するか悩んでいるらしい。
「小田さんに琴乃さんの住所を教えてもらう少し前から、ちょくちょくお邪魔している。」
慎はバツが悪そうに笑う。
「こっちはさ、何とか琴乃さんの連絡先を教えてもらおうっていう下心があったからさ。でもなかなか教えてもらえないから諦めかけていた。」
「私、誰にも新しい住所もスマホの番号も教えてなかったから。」
「えっ、小田さんにも?」
「そう、教えちゃったら、和華に黙っていてもらう方が大変だと思っていたから。」
私達は同じ時間を過ごした割には、お互いの事を知らない。
私が話す事は、慎にとっては初めての事ばかりだ。
「案外、琴乃さんって冷たいんだね。」
「もう赤ちゃんじゃないよ。2歳半っていったら、もう口も達者で大変だよ。」
和華は育児休暇に入っていて、そろそろ会社に復帰するか悩んでいるらしい。
「小田さんに琴乃さんの住所を教えてもらう少し前から、ちょくちょくお邪魔している。」
慎はバツが悪そうに笑う。
「こっちはさ、何とか琴乃さんの連絡先を教えてもらおうっていう下心があったからさ。でもなかなか教えてもらえないから諦めかけていた。」
「私、誰にも新しい住所もスマホの番号も教えてなかったから。」
「えっ、小田さんにも?」
「そう、教えちゃったら、和華に黙っていてもらう方が大変だと思っていたから。」
私達は同じ時間を過ごした割には、お互いの事を知らない。
私が話す事は、慎にとっては初めての事ばかりだ。
「案外、琴乃さんって冷たいんだね。」