ダブル~私が選ぶのはどっち~
「自分でも自覚しないうちに、そういう道をちゃんと選んでいたんじゃないの?」

和華は走って来た真紀ちゃんを抱きとめる。

その後から、のっそりと慎もこちらにやって来た。

そして私の横に座った。

「…俺、知らない方が良かったかも…。」

私の顔を見ながら、慎はぼそりとつぶやいた。

「琴乃を手に入れたんだから、自信持ちなさいよ。」

和華が指導係に戻ったかのような声を出す。

「でも俺の誘いにはよほどのことがない限り断らなかったよね、琴乃さん。」

「そうね、それが約束だったから。」

私はうなずく。

「あなたに本当に好きな子が出来るまで、セフレでいてあげるって事はさ。」

慎は私の顔を覗き込む。

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