ダブル~私が選ぶのはどっち~
向こうの担当者が年配であるほどその傾向が強い。

その辺も私は今のところうまく立ち回れているようで、担当の変更を申し込まれた事は確かにない。

「たまたまだよ。そんなの自慢にもならない。」

私は和華に笑う。

そんな私は女としての可愛げがないだけかもしれないとふっと思う。

私、吉川琴乃、26歳。

草野主任と慎という2人のセフレを持つが、割と常識的な人間だと自分では思っている。

ただ、両親が私の幼い頃に離婚した。

その時、二人は私に決断を委ねた。

「琴乃はどちらと一緒に暮らしたい?」

なぜか私は父親を選んだ。

その父は離婚の原因となった女性と再婚したが、二人は私を大事に育ててくれた。

しかし、高校は自らの意志で全寮制の学校に入学した。

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