ダブル～私が選ぶのはどっち～

10

－和華、今度の休みにそちらへ行くので会ってくれない？－

私は帰宅すると、早速和華にラインをしてみた。

－久しぶりね。琴乃から連絡をくれてすごく嬉しい。でも私がそっちに行くわ。－

－ううん、私が会いたいんだから、そんなの悪いよ。－

何かこんなやり取りだけでもすごく嬉しい。

和華には迷惑をかけるといけないと思って、連絡先を教えていなかったから。

当然、あの三人にいろいろ聞かれているだろう。

－琴乃はこっちには来ない方が良いから。－

私はそんな和華のラインにドキリとする。

－こっちでもいろいろあってね。それは会ってから話す。－

－じゃあ、中間点で会おうよ。－

こんな風に、あっさりと私達は再会の約束をした。

1年以上離れていても、こんな風にやり取りできるのがとてもうれしかった。