ダブル~私が選ぶのはどっち~
和華は恥ずかしそうにお腹を撫でる。

「うわ~、おめでとう。」

私がそう言った瞬間、少しお腹が動いたような気配がした。

「赤ちゃんも興奮しているみたい。」

私はそんな和華の姿に目を丸くする。

「和華、無理させてごめんね。私がやっぱりそっちへ行けばよかった。」

私はふっとため息をつく。

和華には面倒をかけてばかりだ。

「ううん、もうしっかりと歩かないといけない時期だからちょうどいいのよ。それより、どこかに入ってゆっくり話をしようよ。」

私達は駅前のきれいなカフェに入った。

そしてどっかりと座り込んだ。

「琴乃は少し痩せたのね。」

和華は少し心配そうに私を見た。

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