心理学で、落としてみせる
ピンポーン

もう、最後かもしれない先生からのインターホン
しっかりと耳に焼き付けて

優しく、笑顔で

「はーい!!」

「お邪魔します」

「はい、どうぞ!」

ちゃんと相手の目を合わせるんだ

「最後ですね…よろしくお願いしますっ!」

「あぁ、そうだな。よろしく」

先生は、眼鏡を外した

かっこいい

「みのり」

先生は、私のベッドに座る

「こっち、おいで」

「え?はい」

やっぱり恥ずかしいな

でも、こっちも負けてらんないな
目を合わせるんだ、目を

私はぐっと先生の目を見る

「……ん?どうした、みのり?可愛いね、こっちおいでよ」

先生は、私の手をグイッと引っ張る

「わっ!?」

そのまま、私は先生の横に座らされる


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