心理学で、落としてみせる
1週間後

またチャイムが鳴る

「あ、はーい」

「邪魔します」

「どうぞ」

「プレゼント、買ってないだろうな」

「あ、そうだ、あのメールの意味って…」

「じゃ、始めるぞ」

「えっちょ……」

先生は眼鏡を外し、ニコッとする

あ〜あ……スイッチ入っちゃったよもう…

「ね、今日はプレゼント持ってきたんだ」

「プレゼント……?」

「そう!頑張って考えたんだ」

そう言って、先生はカバンをゴソゴソあさる

「あ、あった。これ」

「えっ、あ、ありがとうございます」

「いいよ。開けてみ?」

「はい」

プレゼントは、オレンジ色をラッピングで、中には夜空をテーマにしたシャーペン2本と、それとペアの消しゴム、赤ペンに青ペンが入っていた。

「うわわわっこんなたくさん……いいんですか?」

「いや、俺もみのりの笑顔が見れて、満足」

「ふぇ………」

な、なんでそんなセリフ言えるんだよ………

私は顔が真っ赤になった

先生は眼鏡をかける

「ま、こんな感じだな」

「あ、はい、どうも」

「プレゼントはな、男は機能性、女は見た目を重視するんだ。ラッピングの色は、暖色なら暖かい人、寒色なら冷たい人、みたいに、色でその人の印象が決まる」

「じゃ、暖色のがいいですね」

「あぁ。そういうことだ」

私はノートにさっとメモする

「日にちは、誕生日などの当日の、少し前の方がいいんだ」

「あっ、サプライズか……!」

「正解」

なんて楽しいんだろう
私は、もっと勉強したくなった

先生との時間はあっという間で、暇な時間なんてなかった

「ありがとうございました!」
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