しょーとしょーと

だいたい、私の体はどこに行ったんだ?


「元気よく鳴くカエルだな」


藤川は希実の気持ちになんてちっとも気づかないで(そりゃそうだ)、希実をつつく。


意識が藤川にいってしまって、考えがまとまらない。


カエルになっているときじゃなくて、普段のときにこうやって親しくしたかった。


「ゲッゲッ、クワックワックワッ(ええい、邪魔)!」


思わず、ジャンプして藤川くんの指をよける。


その拍子に、彼の唇に唇がぶつかった。


「クワッ」

「うわっ」

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