しょーとしょーと
喉が焼け付くように痛い。
血が逆流するようだ。
「あっ……」
力の入らなくなった手からペットボトルが滑り落ち、道路に染みを作った。
何が起こったのか、理解をする前に信司の記憶は途絶えた。
致死量の入ったソーダが信司を奪うのは一瞬のことだった。
そばでは、真っ赤な唇で笑みを作った麻里が倒れた信司を眺めている。
「呪いなんて不確かなもの、あるわけないのに。バカねえ。でも、これであなたは永遠にわたしのものよ」
(ソーダ、終わり)