しょーとしょーと

「そうなの。昨日、学校のあとでお母さんに新しい水着を買いに連れてってもらったんだ」


「いいなあ。わたしも欲しくてお母さんに頼んだんだけど、まだ着れるからダメって言われたの」


「えへへ、いいでしょ」


はにかむ有紗を見ながら、莉乃は羨ましくて仕方がなかった。


去年は可愛いと思っていた赤地に白い水玉模様のワンピースタイプの水着が、

今年は子供っぽく感じて気になっていたんだ。


有紗は少し大人っぽい水着にしたようで、

白地に黄色やピンク色の花が描かれたビキニの水着だった。


「やっぱり、もう一度お母さんに水着買ってって頼んでみよう」


「うん、そうしてみなよ。それより、早く泳ごうよ!」


「あ、うん!」


「わたし楽しみにしてたんだあ」


「わたしも!」


 莉乃と有紗は笑いあいながらプールへ向かった。

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