しょーとしょーと
「ごめん。言い過ぎた」
「ううん、わたしこそ。このことはゆっくり考えさせて」
彩音は立ち上がると、窓辺に向かった。
開けたままのガラス窓から庭を眺める。
風が気持ちいい。
圭吾がいなくなってから、庭を整える余裕はなくなってしまったけど、
祐基が代わりに世話をしてくれているので、綺麗に整っている。
そのまま庭に出ようとサンダルに足を通したところで、祐基が「ダメだよ」と言った。
「祐基?」
「庭は危ないからね」
笑う祐基の顔を見てると、背筋がゾクッとする。