しょーとしょーと
大人しい女子だと思っていた副島のテンションに引き気味になりながらも、大吾は尋ねた。
「柴犬のお尻を愛でる同好会です」
「は?」
大吾は、再び同じ言葉を返してしまう。
今、脳が処理できなかった。何の同好会だって?
「柴犬の?」
「お尻です」
大吾が尋ね返すと、副島はにっこり笑って繰り返した。
「ごめん、俺、犬とか飼ったことないからよくわからなくて」
「大丈夫です。柴犬のお尻を見たら、どんな人でもメロメロになるはずです」
そう言いながら、副島はスマホを操作して、画面を大吾に見せた。
そこには赤毛の柴犬の白いお尻が写っていた。
ぷりっとむっちりしたお尻で、確かに可愛い。