しょーとしょーと
カエルの恋(不思議)
目が覚めたとき、何が起こったのかわからなかった。


ここは異世界かどこかだろうか。


そう思うくらい、希実(のぞみ)の常識からかけ離れていた。


まずは辺りが真っ暗である。


よく見えないが、

辺りを跳ね回って、どうやら希実の背丈よりも大きな草があるということを理解した。


そんなもの、日本で見た覚えがない。


今が夜だとしても、ここはどこで、どうなっているんだ……とつぶやこうとして、

喉からはゲッと変な声が漏れる。


「ゲッ(え?)」


喋ろうとしてもまともな声にならない。

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