しょーとしょーと

騒ぎに気づいた虹の妖精たちも集まり、驚きの顔をレーナに向けている。


「レーナ……?」


ミリヤとリリーが泣きそうな顔でつぶやいた。


二人だって決してレーナにいなくなってほしいわけではないのだ。


「レーナ、太陽の神に近づいただろう」


レイダスは鋭い目と低い声で言った。


「さ、さっき会いました……」


「いつも言ってるだろう。雨の我は太陽に近づくと力が蒸発して消えてしまう、と。

我の娘のおまえたちも同じだから、決して近づかないように、と」


「だ、だって、ほんの数分話をしただけですよ……?」


「翼を触られたのだろう」

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