しょーとしょーと

「え、ええ」


「そのせいだ。翼が蒸発して消えてしまったのだ」


「そんな……」


レーナは泣きそうになりながらも、翼を振った。


しかし、黄色の光は出てこなかった。


「翼がそれだけなくなれば、虹を作る力も出せないか」


「もう虹を作れないのですか」


真剣な眼差しのレイダスを見ていたら、レーナは恐ろしくなった。


もう二度と大事な仕事ができない。


自分が落ちこぼれだから仕事を奪われるのは、悲しいけれどまだ納得できる。


まさかこんな風に突然、奪われることになるなんて。

< 86 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop