気がつけば・・・愛
最上階の3部屋全て寛子の所有らしく
気兼ねなくと鍵を持たされた
ビルの隣には派出所があり
街中だし安心安全な場所だと言う
緊急避難として通された部屋は
家財道具一式が揃っている
「なんでも使っていいからね」
ひと通りの説明をすると
「隣に居るから必要な時は声掛けてね」
石黒さんと共に帰って行った
「フゥ」
一人になると早速元の生活から離れる準備に取り掛かった
ビルの前からバスに乗ると
カルチャースクールの入る駅前にある複合型商業ビルのカリーナへ
総合受付で二つの教室の解約手続きを済ませ
銀行と郵便局へ足を運ぶ
信じていない訳では無かったけれど
[野村あゆみ]名義の口座を解約も名義変更もせずに持っていたことに安堵した
図書館で借りていた本を返却すると
個人カードも解除した
ーー次に来る時は新しい名前でーー
[野村あゆみ]に戻ることを
強く意識しながら
ひと通りの用事を済ませた
「夜は一緒に」
寛子からの誘いを思い出して
部屋に戻って待っていると
急に不安に襲われる
頭に浮かぶのは良憲さんの笑顔だけ
ーー逢いたいーー
委ねたい想いを必死で堪えて
寛子の帰りを待った
気兼ねなくと鍵を持たされた
ビルの隣には派出所があり
街中だし安心安全な場所だと言う
緊急避難として通された部屋は
家財道具一式が揃っている
「なんでも使っていいからね」
ひと通りの説明をすると
「隣に居るから必要な時は声掛けてね」
石黒さんと共に帰って行った
「フゥ」
一人になると早速元の生活から離れる準備に取り掛かった
ビルの前からバスに乗ると
カルチャースクールの入る駅前にある複合型商業ビルのカリーナへ
総合受付で二つの教室の解約手続きを済ませ
銀行と郵便局へ足を運ぶ
信じていない訳では無かったけれど
[野村あゆみ]名義の口座を解約も名義変更もせずに持っていたことに安堵した
図書館で借りていた本を返却すると
個人カードも解除した
ーー次に来る時は新しい名前でーー
[野村あゆみ]に戻ることを
強く意識しながら
ひと通りの用事を済ませた
「夜は一緒に」
寛子からの誘いを思い出して
部屋に戻って待っていると
急に不安に襲われる
頭に浮かぶのは良憲さんの笑顔だけ
ーー逢いたいーー
委ねたい想いを必死で堪えて
寛子の帰りを待った