season
そして、ついにやってきた土曜日。




春馬くんを迎えに行こうと、家を出ようとした時。




「夏海、楽しみにしてるわね。」





お母さんが玄関までやって来て、そう言った。




「………うん。」




なんだかお母さんの目を見ることができなくて、そのまま家を飛び出した私。




春馬くんの前で不安な顔したくない。




だけど、お母さんに悲しい顔させたくない。




私にとっては、どちらも大切な存在で…




そのどちらかを選べ、なんてできないよ。








春馬くんと出会った公園まで行くと、すでに春馬くんが待っていた。




だけど…




「ど、どうしたの?その格好…」




そこにいたのは、スーツに身を包んだ春馬くん。



ネクタイを締めて、メガネまでかけている。




いつも、ジャージ姿しか見てないから…




なんだか、違う人みたい。



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