season
「春馬くん。今日は、今日だけは…ずっと一緒にいたい…」
卒業まで、あと8ヶ月。
それまで春馬くんと私は、教師と生徒になる。
せめて今日だけは…
恋人同士でいたいの。
「ナツ、こっち向いて…」
春馬くんの囁く声に吸い寄せられるように顔を上げると…
激しいキスが、この身に降り注いだ。
いつもは苦しくなるほど激しいキスのはずなのに…
今日はまだ足りないって思ってしまってる。
「ハル…もっと………」
無意識に呟いたその言葉に、春馬くんが私を抱き上げた。
「ナツの部屋で抱きたい…」
返事の代わりに、春馬くんにぎゅっとしがみつく。
そのままお姫様抱っこをされながら、階段を一段一段登っていく春馬くん。
このまま時が止まればいいのに…
本気で、そう思った。